モバイルWiFiの基礎知識-固定回線との違いも初心者向けに解説
固定回線は屋内でしか使えませんが、モバイルWiFiは屋内でも屋外でも使えます。昔は通信速度が遅くて使いにくいイメージがありましたが、最近では固定回線に引けを取らないスペックに進化しており注目されつつある存在です。
今回は、モバイルWiFiの概要やメリット・デメリット、どんな人におすすめかを解説するので、迷っている方はぜひ最後まで読んでみて下さい。



モバイルWiFiとは?
モバイルWiFiとは、持ち運び可能な小型のWi-Fiルーターのことを指します。
代表的なサービスを挙げると、ポケットWiFiやUQ WiMAXが有名です。


そもそも“ポケットWiFi(Pocket WiFi)”は、ソフトバンクが商標登録しているモバイルルーター端末のことを指します。
そのため、正確に言えばWiMAXはポケットWiFiとは別物なのです。
しかし、世間ではWiMAXやポケットWiFiなどのモバイルWiFi全般を“ポケットWiFi”と呼んでいるので覚えておきましょう。

モバイルWiFiはなぜ必要なのか

モバイルWiFiは、基地局から飛んでいる電波をモバイルWiFiのルーターがキャッチし。その電波をスマホに送ってインターネットが利用できる仕組みです。
モバイルWiFiを使わない場合は、スマホ端末が直接基地局の電波をキャッチしているのでインターネットが利用できます。
ここで一点思い出してほしいのが、スマホの契約プランです。
スマホでインターネットを利用する場合、各通信会社によってインターネットを使える量(データ通信量)がプランごとに定められています。
データ通信量はプランによって多かったり少なかったりして、多い場合はプラン料金が高額になり少ない場合は安くなる仕組みです。
また、定められているデータ通信量を使い切ってしまうと“通信制限”がかかり、スマホの通信速度が低下させられてしまいます。


モバイルWiFiを利用すれば、モバイルWiFiを通してインターネット通信するのでキャリアで契約したプランの通信量を消費せずに済むのです。
例えば、スマホのデータ通信量を一番安いプランにして、モバイルWiFiではデータ通信量“無制限プラン”に入ればインターネットがたくさん使えて月額料金も抑えられます。

固定回線との違いは?

“固定回線(光回線など)”とモバイルWiFiは、通信方法が全く違います。
固定回線は、インターネットに繋げるための線(光回線等)を自宅に直接繋げるため、屋内でしか利用できません。
一方モバイルWiFiは、基地局から発信されている電波をルーターがキャッチする仕組みなので線が不要で屋内でも外出先でも利用できます。
少し前までは、モバイルWiFiは通信速度が遅く使いにくいイメージがありましたが、最近ではサイト閲覧もサクサク、動画もスムーズに視聴できるようになってきました。
さらに、月額料金が安いケースが多いため、固定回線代わりに使う人が増えてきています。
モバイルWiFiを利用した方がお得になる人もいるので、以下のメリットとデメリットを読んで検討してみてください。
モバイルWiFiのメリット
モバイルWiFiには以下4つのメリットがあります。
屋内でも外出先でも両方で利用できる
工事不要で利用できる
配線不要で置き場に困らない
通信費の節約が期待できる
それぞれのメリットを詳しくみてみましょう。
屋内・外出先の両方で利用できる
モバイルWiFiの特筆すべき特徴は外出先で使える点にあります。
外でも速度の速いインターネットを使いたい方や外で仕事をすることが多い方は、モバイルWiFiの利用がおすすめです。
工事不要で利用できる
モバイルWiFiは面倒な開通工事が不要で、ルーターが手元に届いたらすぐにネットが使えるようになります。
屋内でしか使えない固定回線の場合、自宅で使えるようにするため電柱から回線のケーブルを引っ張ってくる開通工事を行わなければなりません。
また、引っ越しの際にも転居または解約の手続きをしなければならないので面倒です。
しかし、モバイルWiFiは引っ越し先でも面倒な手続きいらずで継続して使用できるためとても便利です。
配線不要で置き場に困らない
固定回線は、複数台の機器が必要なうえに配線もしなければならないのでごちゃごちゃしがちですよね。
一方、モバイルWiFiの場合は専用のルーターだけ持っていれば良いので配線も不要で置き場所にも困りません。
通信費用の節約が期待できる
モバイル回線は、固定回線と比較して月額料金が安いケースが多いので通信費用を節約したい方から人気を集めています。
固定回線の相場は平均で月額4,000~6,000円程度ですが、モバイルWiFiの相場は安いプランで3,000~4.000円程度です。
インターネットはあまり使わないという方は、モバイルWiFiの方がお得になりやすいので検討してみましょう。
モバイルWiFiのデメリット
モバイルWiFiは手軽に利用できるのがメリットですが、以下のようなデメリットも存在します。
対応外のエリアがある
電波が届きにくい場所がある
充電しないと使えない
速度制限がかかる
固定回線に見劣りしないスペックに進化してきていますが、速度制限などモバイルWiFiならではの使いにくさがあるのです。
対応外のエリアがある
モバイルWiFiの種類によっては、利用エリアが限られています。
エリア外だと使えないので、必ず自分が住んでいるところやよく使う場所が利用可能エリアに入っているかどうか、各モバイルWiFiサービスの公式HPで確認しておきましょう。
電波が届きにくい場所がある
スマホでも地下や山間部などで電波が入らないことがありますよね。
それと同じように、モバイルWiFiでも種類によっては電波が届きにくいことがあります。
WiMAX回線(UQ WiMAX)よりもLTE回線(ポケットWiFi等)の方が山間部でも電波が入りやすく障害物にも強いので、繋がりやすさを重視する方はLTE回線を選びましょう。
充電しないと使えない
モバイルWiFiルーターは、スマホのように充電しないと使えません。
うっかり充電し忘れたという時は、コンビニなどでスマホの充電にも使えるモバイルバッテリーを購入して充電する手があります。
通信速度制限がかかる
各社では、データ通信量の上限を設けており、規定の通信量をオーバーしてしまうと“通信速度制限”がかかってしまいます。
通信速度制限がかかると、動画視聴はもちろんネットサーフィンも厳しくなるくらい低速になります。
事業者によっては、通信量が無制限に使える“実質無制限プラン”を提供していることもありますが、実際にはネットワーク利用の公平性を保つために3日間で10GB以上利用すると翌日18時~翌々日の2時まで通信速度制限がかかります。

固定回線の場合はデータ通信量の制限が無いため、どれだけインターネットを利用しても速度制限がかかることはありません。
そのため、通信量を気にせずインターネットを使いたい方はモバイルWiFiではなく固定回線を選んだ方がおすすめです。
モバイルWiFiがおすすめの人
このなかで1つでも当てはまるものがあればモバイルWiFiがおすすめです。
- モバイルWiFiがおすすめの人
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外出先でも速度が速いインターネットを使いたい方
外出先でPCを使うことが頻繁にある方
一人暮らしの方で通信費を節約したい方
安定感や速度はそこまで重視しない方
ただし、上記で挙げたデメリットのなかで、どうしても許せないものがある場合は固定回線とよく比較したうえで検討するようにしましょう。